2016.08.22 14:42闇夜にまぎれて…月の出ない 窶れた闇夜に その悪意のある姿を 闇の中に 溶け込ませ消え失せ 消えていく 存在がいる…見えない 黒い影は 誰もいない 夜の街を 徘徊する…暗闇の蝙蝠のように その黒々とした翼を 音もなしに羽ばたかせ 人の魂を 探しながら 飛んでいる夜には 決して 死にたいなどと呟かない事だ…魂を引き抜く為に そいつは 近くの闇に 音もなしに 潜んでいるその 類い稀な耳で 声を拾い夜空を羽ばたいているのだ…そして 闇で 聞き耳を立てて ソーッと近づいてくるヤツは そこまで来ているのだ… &...
2016.08.10 13:22子犬と乞食…ある街の橋の下に 1人の乞食がいました…いつものように 乞食がレストランをまわって残り物を貰いに行った時の事です…1匹の子犬が腹を空かせて…すり寄ってきました…乞食は2日もご飯にありつけずに…ひもじい思いをしていましたから…犬にはあげずに 立ち去ろうとしました…所が 犬は足元に来て 二本足で立ち上がり…かきついてくるではありませんか…困った乞食は 子犬を振り切り 走ってその場を去って行きました…そして…しばらく行った時に それは起こりました…広い大通りの 道の向こうに 渡って行った乞食を 犬が追いかけてくるではありませんか…車がもちろん…走っていました…それに気づいた時の事です…キーッ あ あぶないっ…とっさに乞食は声が出ました…車が 急停止をしました...
2016.07.14 15:49ホームレスと痩せた犬…1匹の 野良犬が 街を彷徨う…行くあてなどなくて…ただ…月明かりを頼りに 歩いてた…足元さえ おぼつかなくて… 痩せこけて…猫にさえ 馬鹿にされ…夜の街を 徘徊していた所に…1人のホームレスが 近づき…優しくしてくれた…毛むくじゃらのその男は 優しかった…顔を撫で…食べかけのパンをくれた…その男も…腹が空いてるはずだったのに…そんな…出逢いで その犬は ホームレスと暮らし始めた…ホームレスの食事を分け与えながら 仲良く暮らしてた…2人は 寝る時も一緒だったし… どこに行くにも 一緒だった…でも そのホームレスは病を持っていた…ある夜の晩に ホームレスは 犬にこう言った…”私はしばらく旅に出る…”と…犬は その言葉がわかっていた…だか...
2016.07.04 23:21ゴトゴトバス…あのトンネル越えて ゴトゴト バス…がやってくる…息子が乗るバス…時間ギリギリ いつも 行ってきますの言葉を言ったら いそいそとカバンをさげてゴトゴト バス…に乗っていく…行ってらっしゃい…気をつけて…今日も 暑い日になりそうだ… 詩人〜今人…
2015.09.29 12:07あなたに出逢えて… 私に初めて逢った時の事覚えてるかな? 私の小さな時の笑顔、寝顔、いたずらした時の顔、大きくなった私の仕草…甘えん坊の顔や、車に乗って嬉しそうな顔を見てくれてたね… そう、色んな所で私の写真撮ってくれた…あの写真は私の宝物…私の生きてた証…でも、いないんじゃないよ…あなたの中で生きている…目を閉じても、私が浮かぶはず…だから、私は想い出での中で生きている…さようならは言わないって私は決めたの…さようならは言わない…だって貴方の側で私は生きている…形はないけど、貴方には私が見えているはず…だから、哀しまないで…笑顔が一番大好きだから…私は…この世に生まれてきた事、感謝します…あなたに逢うために私は生まれてきました…そう…...