2016.09.13 07:00世間は怖い 怖いやけに騒がしい 世間は怖い 怖い田舎の生活も 嫌気がさす山は何もしゃべらず 夏を忘れたさよなら蝉が 1匹悲しくないている近所の猫に 彼女ができたらしい妻の寝顔が 幸せを絵に描いたような顔で いてくれる事で安心する…幸せなんて 平凡でいい 今が大事… 詩人〜今人…
2016.09.03 08:38土に還すために…命を賭した蝉を 蟻が土に還すために腹の中まで 空洞にしているのを見ている蝉の亡骸が 蟻の群れに 埋もれて微かに その体が左右に動いている生きる為には 仕方のないことなのだそう 割り切るように 思いながらわかりきっているのに 何故か ひどく悲しいこの夏を 一生懸命 生きた命が 同じ虫によって 生き残るために 餌となり 糞となり 土に還っていくそして 大空を飛んでいた 羽が ポロリと外れ 何匹かによって 引きづられているのを見ながら大空を飛んでいた 蝉の羽の記憶を想い出していた 詩人〜今人…
2016.08.31 07:44ほつれた服の糸…洗濯物の ほつれた服の糸が秋風に吹かれて 寂しく 震える裏山の 日の当たる 上からは最後の最後まで 鳴き続ける蝉の鳴き声が 微かに 聴こえる切なくて 切なくて 涙が ジワッと滲むもう 泣いているようにしか 聴こえないから泣かないで もういいよと 囁きかけた夏が もう あんなに 遠くに聴こえるのが切なくて 切なくて 人肌 恋しいのは何故だろう 詩人〜今人…
2016.08.30 07:50裏山の…裏山の 蝉の鳴き声がつい この間までけたたましく鳴いていたのにもう 遠くの方に 忘れかけているあの人との楽しかった 想い出のように 鳴き声が 小さく 小さく 聞こえるなんて 寂しい 秋の移り変わりなんて 肌恋しい 秋の始まり なのか詩を書いていると 感傷な気持ちになるのは 秋の せいにすればいい秋の 蝉の鳴き声の せいにすればいい 詩人〜今人…
2016.08.27 06:44寂しくて 寂しくて…寂しくて 寂しくて 悲しいのに娘が 涙を流します こちらも 涙が ホロリと出てきそう次から次へと 寂しい風が 吹いてあまり鳴かなくなった 最後の組の蝉の鳴き声が 風に 揺られて 流れてきます寂しくて 寂しくて 悲しいけれど1人じゃないから 泣きませんでも 肌が 人恋しくて 泣いた娘を 優しく 抱きしめます今日も 生きている娘にありがとうと言いながら… 詩人〜今人…
2016.08.12 08:00つけ入る隙など…樹に近い場所の地面を 1匹の蝉が 這いずり回る命の限り 鳴いた その体を 引きづりながら 彷徨い歩き それを見つけた蟻達が 無駄の無い 最後の 命の掃除を始めていく生きるといふ事が 無情にすら見えて小さき命が 土に還っていくといふ事が こんなにも 当たり前過ぎて 私は 胸が痛むのだこれが 自然に還るという事なのか見捨てているわけでは無い そこには 人間などがつけ入る隙など ないのだ 詩人〜今人…
2016.08.03 09:34涙を流せる時に…涙を流せる時に…流します…夕暮れの 空の色が…優しく色ずく頃に… ふっとした時に泣きました…とても黄昏が 良く似合う…ひぐらしの声に合わせて…一雫…涙が頬を伝いました… こんなに 心が寂しがる…優しい時に…想いがこみ上げて…色んな記憶達が…ゆっくり 流れていきます…穏やかな…まるで…生まれた子供を始めて抱いた あの時の様な…慈愛に満ちた…裸のまんまの心で…涙を流せた事に 感謝します…生きているといふのは 素晴らしい事ですね… 詩人〜今人…
2016.07.26 06:37緑のない街…周りに 緑のない 街の中の建物に一本の樹を植えている…幹は両腕を回したくらいで…高さは二階建てくらい… それぞれの葉は…太陽の焼ける様な…日差しを分け合いながら優しい風に 揺れている…よく見ると 凄い数の蝉が 列をなし幹に止まっている…そして…それぞれが…しきりに機械音のような鳴き声を上げている様を見て…蝉も 緑が欲しいだろうに…樹液も 吸いたいだろうにと…その あまりに泣く姿を見て…赤ん坊にさえ 見えて…母親にすがりつく様な…姿が浮かび…切なくなってしまった… 詩人〜今人…
2016.07.25 20:07夜明け…朝早くの 夜明けを知らせる…1番蝉が 鳴き始めました…彼等は こうして 鳴き始めて…休む事なく 暗くなるその時まで鳴き続けます…小さな命を削り…その蝉にしかない 声を出しながら…一生懸命…一生懸命…森が…野原が…蝉の声で 目覚め始めました…命の連鎖が 口火を切って 始まりました…キリギリスの高い声や スズメの声…森の木々のざわめき…野原の草たちの擦れ合う音…命達が 呼応し始めました…素晴らしい瞬間に 息を飲みます…だって…命達の息吹が 始まったのですから… 詩人〜今人…
2016.07.24 01:17薤露青…すっきりしない曇り空の中…一陣の涼しい風が 冷風扇を挟み…寝転ぶ 私の側を 優しく吹いていく…時間など 何も気にせず…耳に良く聴く 薤露青が 心地よく流れ…歌詞に想いを馳せて 妹を想う…生きている家族がいる事に 感謝を忘れず…尊い人の命と薤露青を重ね合わせ…そこに 絶えず生きることを 教えてくれる…蝉達の小さき体から出る…あの 大きな…鳴き声に ただ ただ 感動すら…覚えている… 詩人〜今人…
2016.07.19 10:25蝉よ…蝉よ お前の鳴いてる 声は 誰に…届けているんだ…目で見えない…声だけを頼りにしても…お前の元に 来ないかもしれないのに…そんな あてのない事のために…何年も土の中で暮らし… 地中から出てきて…その古びた殻を破り…声が届く高い所まで上り…鳴いて…鳴いて…鳴き声の 命の灯火が消える その時まで…お前達は鳴くのか…お前達の声を聴くたびに…切なくて仕方がない…命の限り 鳴いてる…お前達が…愛おしくて…愛おしくて…たまらない… 詩人〜今人…
2016.07.16 23:29神秘の瞬間…蝉の声が けたたましく 鳴り響く…夏の命は その持っている 短い命の限り…生きているんだよって教えてくれている…そう…彼らは 子孫を残すために鳴いている…また 長い時を経て…土の中で生き永らえ…様々な困難と闘いながら…あの…羽化する 神秘の瞬間まで…生まれゆく命達は…この森で また鳴いて…子孫を残すために…生きていく…命の育みは 転生輪廻を繰り返しながら続いていく…人も動物も同じように… 詩人〜今人…